伊豆大島の細い路地の中へ入っていくと、しばしば「トワイライトゾーン」みたいな別世界の入り口のような風景にでくわすことがけっこうある。
森の中を細いトンネルのような小道が続いていたり、大地をパックリ割って細い切り通しのような道があったり、とても不思議な形をした木や切り株の姿があったり・・・。
おそらく、昔はこういう風景ばっかりだったのかも知れないが、絵本やおとぎ話に出てくるような・・・およそ現代社会では見られない風情というものが、ところどころに残されている。
地元に住んでいる人や常連の観光客でも、だいたい大きな道路沿いにしか行かないので、意外とこういう風景を知らないことが多いみたいだ。
こういう風景というのは、観光ガイドなんかにはほとんど書いていないし、そもそもあまり人が来ないような場所なので、観光客の人はほとんど触れる機会がないんじゃないだろうか。
でも、伊豆大島の本当の魅力というのは、こういう人知れず残っているようなちょっとした風景なんじゃないか・・・と、くまっしぃは思う。
せっかく、都会では味わえないような非日常の時間を求めて、この伊豆大島まで来てくれるのであろうに・・・何とも、もったいないことだと思う。
でも、伊豆大島の本当の魅力というのは、こういう人知れず残っているようなちょっとした風景なんじゃないか・・・と、くまっしぃは思う。
せっかく、都会では味わえないような非日常の時間を求めて、この伊豆大島まで来てくれるのであろうに・・・何とも、もったいないことだと思う。
伊豆大島に来たならば、ぜひ伊豆大島でしか体験できない風景を味わっていってほしい。
もちろん火山や海もいいのだが、こうした森の中にあるちょっとした風景というのが、実は他のどこにもない伊豆大島ならでは世界のような気がする。
今では、すっかり開発が進んで風景が近代化されているから、わざわざ人気のないところに分け入ってみないと見つけられない。
でも、少し勇気を持って路地を入っていってみれば、けっこういたる所に「手付かず」のような風景が、まだまだ残されていたりする。
それどころか、北部の泉津地区には、島の幹線道路である一周道路沿いに、こんな不思議な光景がある。
それどころか、北部の泉津地区には、島の幹線道路である一周道路沿いに、こんな不思議な光景がある。
泉津地区にある昔ながらの切り通しは、今でも生活に使われている |
まるで異世界へ続く入り口みたいで、もしかしてこの先に神社か何かがあるのかな???・・・と思えば、ただ畑があるだけだったりして(笑)。
昔の人は、こういう崖みたいなところを切り崩して、生活用の道を造っていたんだよね。
それが今でも、こうしてあちらこちらで残っていて、独特の「シュールな景観」を作っている。
もったいないことに、ほとんどの人は、車ですごいスピードで通り過ぎるだけだから、こんな不思議な切り通しがあることにまったく気が付かないんだよね。
せっかくこんな田舎の離島に来るんだから、もっとスローライフを堪能してみてはいかがだろう。
ぜひ、車を停めて、ゆっくり見入ってみてほしい。とても面白いから。
☆
伊豆大島は、今では随分と開発されていて、本土とそれほど遜色無いような生活環境になっている。
それでも・・・どうしたって本土よりも生活コストは高いわけだし、仕事は限られていて収入は少ないわけなんだよね・・・。
そうすると・・・本土と同じ生活環境なのに、「条件は悪い」ということになるわけだから・・・それだったら、あえてここに住んだり、遊びに来たりするメリットって無いんじゃない???
本土でも伊豆大島でも、環境が同じなのにお金だけ余計にかかる・・・それじゃあ、人が離れていって、さびれていくのは当たり前だよね・・・。
本土と同じようにすればするほど、島は必然的にさびれていくのだ。
そして、本土なみに便利にしようとして、開発を進めれば進めるほど、伊豆大島ならではの風景というものも失われていって、ますます魅力がなくなっていく・・・わけだ。
こういうのをパラドックスというのかも知れないけど、本当はただ単に「本土なみに便利にしつつも、伊豆大島ならではの魅力を生かしていく」ということができれば、それで良いのだと思う。
要は、本土と同じにすることばっかり一生懸命になって、この土地ならばの魅力を磨くことを忘れているから、どんどんすさんでさびれていくんじゃないだろうか・・・。
だけど、そうやってさびれていって取り残されていく景色の中に、都会では絶対に味わえないような「トワイライトゾーン」のような独特の面白い風景が生まれてくる・・・ようにも思う。
コンクリートのブロック塀が続いている中に、突然このような光景が!!! |
昨日の記事に書いたように、人間が造り出す景観と、自然が造り出す景観というものは、その本質が全然違うものだ。
人間というものは、何でもキチンと整えられたものが好きなので、自然界の中にでも「純粋化された理想的な景観」をきめ細かく整えようとする。
一方で、自然というものは、あらゆる雑多なものが複雑に絡まり合って成立しているカオスな世界で、ほかっておけば、人間が熱心に造り上げた秩序の中にも、どんどん侵食してくる。
そして良くも悪くも人間の手入れが充分に行き届かないことで、「整えられた人間世界」と「複雑な絡まり合いの自然界」がせめぎ合って、両者の境界線のようなものができてくるのだろう。
それが、ここで紹介したトワイライトゾーンのような面白い景観で、人間が開発してきれいに整備した道路が、自然の木の成長に侵食されていくことで、こういう不思議な景観が生まれてくる・・・。
つまり、このトワイライトゾーンは、人間の世界から自然の世界へと入っていく、「入り口」のようなものなのではないだろうか。
☆
普通の観光客が行かないようなところにこそ、本当におもしろいスポットがある。
ガイドブックには載っていないようなところにこそ、伊豆大島の本当の魅力がある。
ぜひ、伊豆大島に来て頂いた折には、そのようなスポットに巡り会ってほしいでしー。
泉津地区にある波治加麻(はじかま)神社のおやしろ |
☆
波治加麻神社の境内にあるユニークな形の切り株 |
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